今回は、職業解説記事の第十八弾!
解説していくのは”陸上自衛隊員”です!
それでは、陸上自衛隊員について次の項から解説していきます!
この記事は、Wikipediaを参考に作成しています。
陸上自衛隊員って何?
陸上自衛隊員とは、陸上自衛隊に所属する防衛省の職員です。
『クトゥルフ2020』での定義は不明ですが、法的には、自衛隊員は自衛隊に所属する防衛省の職員であり、自衛官は自衛隊員の中で武装して戦闘に従事する要員と定められているので、職業的に見ると武装の有無は関係ないと考えられます。
陸上自衛隊員になるには?
陸上自衛隊員になるには、主に以下のような方法があります。
- 陸上自衛隊高等工科学校に入校する
- 任期制自衛官として採用される
- 一般曹候補生として採用される
- 幹部候補生として採用される
陸上自衛隊高等工科学校に入校する
中学校を卒業し、採用試験を経て陸上自衛隊高等工科学校に入校することになります。
卒業後は、陸士長の階級で任官し、1年間の教育を経た後に3等陸曹に昇任します。
在学中の身分は自衛官ではなく、生徒です。卒業後は、高卒資格を得ることができます。
この枠での最年少は18歳です。
男子校なので対象者は全員が男性です。
任期制自衛官として採用される
任期制自衛官は、高卒以上の者を対象とした採用区分で1年9か月の期間、陸上自衛官として勤務することになります。
採用後は、自衛官候補生として3か月間、自衛官としての基礎を学ぶこととなり、その後は二等陸士として任官することになります。
この枠での最年少は18歳です。
また、任期満了後は、民間に就職するか自衛官として勤務し続けるかを選択することになります。
一般曹候補生として採用される
一般曹候補生は、将来下士官として勤務するための訓練される者のことです。
採用後は、一般曹候補生となります。その後、2年9か月後に選考を受け、3等陸曹として任官することになります。
この枠での最年少は18歳であり、最初は二等陸士として任官することになります。
幹部候補生として採用される
採用後は、陸曹長として幹部候補生学校に入校することになります。
幹部候補生学校では、防衛大学校出身者と一般大学出身者は一緒に教育を受けることになります。この期間は約9か月であり、その後は各部隊に配属されることになります。その部隊での教育を終えることで3等陸尉(大学院出身者は2等陸尉)として任官することになります。
この枠での最年少は22歳です。
陸上自衛官の職種
普通科
普通科は、軽火器や迫撃砲、対戦車ミサイル等を使用して近接戦闘を行う歩兵の職種です。最も人員が多い科です。
機甲科
戦車や機動戦闘車等を使用した機甲戦闘を行う職種です。
野戦特科
数人単位で使用する砲である野戦砲で戦闘を行う職種です。
高射特科
数人単位で使用する砲である高射砲を使用して対空戦闘を行う職種です。
情報科
諜報や防諜を行う職種です。オートバイを使用して機動的に情報収集をしたり、機材を扱うことによって防諜を行ったりします。
航空科
陸上自衛隊に配備されている各種航空機を使用する職種です。主装備はヘリコプターとなります。
施設科
いわゆる工兵に当たる職種です。築城や障害物の敷設等を担当する職種です。
通信科
各種通信機器や環境の構成・維持・運営を担当する職種です。
武器科
火器や車両の整備、不発弾処理等を担当する職種です。
需品科
主に燃料や食料等の補給整備、その他隊員の給水・入浴・洗濯等を担当する職種です。災害派遣では、被災者の給水支援や入浴等を担当することになります。
輸送科
大型車両で、人員や装備品の輸送を担当する職種です。
化学科
放射性物質や化学物質による汚染等を防止したり、除染作業を担当したりする職種です。
警務科
自衛隊内での警察的な業務を担当する職種です。
会計科
金銭の出納管理や給与計算を担当する職種です。
衛生科
傷病者の治療等を担当する職種です。
音楽科
音楽演奏を通して士気の高揚を図るための職種です。
レンジャーについて
陸上自衛隊におけるレンジャーは、レンジャーとしての課程を修了することで認定されるものです。
レンジャー課程は、ゲリラコマンドという少人数での後方攪乱や破壊活動を行うために必要な技能を修得するためのものです。また、レンジャー養成の目的として「挺身行動(ゲリラコマンド)の能力を付与するため、天候・気象に関わらず、長距離かつ数昼夜に渡り諸種の悪条件を克服して任務達成すること」とされています。簡単にいうと特殊部隊に必須の能力ですね。
レンジャーには、空挺レンジャーや冬季レンジャー、森林レンジャーなどその地域や部隊によって特色のあるものも存在しています。
今回は、一般的なレンジャーについて簡単に解説します。
まず、兵士・下士官クラスのレンジャーの場合は9週間、士官クラスのレンジャーの場合は13週間、訓練を受けることになります。
訓練は、山岳部や水中で行われるものから戦地での行軍を想定したもの、自力での食料調達等様々なものがあります。単独で敵の勢力範囲内で協力者を獲得するような訓練も存在するため身体能力だけでなく精神力や知識、コミュニケーション能力等様々な能力が必要とされます。
陸上自衛隊の階級
二等陸士
二等陸士は、自衛隊候補生としての研修を終えた後の兵卒に相当する階級です。
自衛隊候補生としての研修を3か月間受けた任期制自衛官がこの階級になります。その場合は、最年少が18歳となります。
任官後は、新隊員教育として各師団にある方面混成団及び普通科・特科・戦車連隊等に設置されている教育隊で3か月程度の訓練を受けることになります。
また、一般曹候補生として任官した者も二等陸士となります。一般曹候補生は、任期制隊員ではなく選考に通ることができれば自動的に下士官クラスになることができます。この場合も最年少は18歳です。
一等陸士
一等陸士は、任期制隊員の場合、二等陸士として9か月程度経つと自動的に昇任します。
そのため、最年少は19歳です。
一般曹候補生の場合、二等陸士として6か月程度経つと自動的に昇任します。
そのため、最年少は18歳です。
陸士長
陸士長は、任期制隊員の場合、一等陸士として1年程度経つと自動的に昇任します。
そのため、最年少は20歳です。
任期制隊員はこの階級で退官するか継続するかを選択することになります。
一般曹候補生の場合、一等陸士として6か月程度経つと自動的に昇任します。
そのため、最年少は19歳です。
高等工科学校生徒の場合、卒業時点で陸士長に任官します。
そのため、最年少は18歳です。
3等陸曹
3等陸曹は伍長に相当する階級です。
一般曹候補生の場合、陸士長として1年9か月経ち選考に合格すれば3等陸曹になることができます。
そのため、最年少は20歳です。
高等工科学校生徒の場合、陸士長として1年経つと自動的に3等陸曹になることができます。
そのため、最年少は19歳です。
2等陸曹
2等陸曹は軍曹に相当する階級です。
30代で昇任する人が多いようです。
1等陸曹
1等陸曹は、曹長に相当する階級です。
40代で昇任する人が多いようです。
陸曹長
陸曹長は上級曹長に相当する階級です。
50代で昇任する人が多いようです。
准陸尉
准陸尉は、准士官や准尉、特務曹長等に相当する階級です。
経験豊富で優秀な現場要員がこの階級に辿り着きます。
主に幹部を補佐する役目を持っています。
3等陸尉
3等陸尉は、少尉に相当する階級です。
大学出身の幹部候補生が任官時にこの階級となります。
陸上自衛隊幹部候補生学校の教育機関が9か月であるため、最年少は22歳となります。
また、優秀な陸曹出身者もこの階級になることがあります。
小隊長等を務めることになります。
2等陸尉
2等陸尉は、中尉に相当する階級です。
大学院出身の幹部候補生や防衛医科大学校出身の幹部候補生が任官時にこの階級となります。
そのため、最年少は24歳となります。
小隊長等を務めることになります。
1等陸尉
1等陸尉は、大尉に相当する階級です。
中隊長や小隊長を務めることになります。
3等陸佐
3等陸佐は、少佐に相当する階級です。
中隊長等を務めることになります。
2等陸佐
2等陸佐は、中佐に相当する階級です。
大隊長等を務めることになります。
1等陸佐
1等陸佐は、大佐に相当する階級です。
連隊長や群長を務めることになります。
陸将補
陸将補は、少将に相当する階級です。
旅団長や団長等を務めることになります。
陸将
陸将は、中将に相当する階級です。
方面隊トップの方面総監や師団長等を務めることになります。
幕僚長たる陸将
幕僚長たる陸将は、大将に相当する階級です。
幕僚長は、参謀本部に相当する幕僚監部という機関のトップです。
陸上自衛隊の主要な部隊
北部方面隊
北部方面隊は、北海道全域の防衛警備や災害派遣を担当しています。
北部方面隊の下には、第2師団、第5旅団、第7師団、第11旅団が存在しています。
東北方面隊
東北方面隊は、東北地方の防衛警備や災害派遣を担当しています。
東北方面隊の下には、第6師団、第9師団が存在しています。
東部方面隊
東部方面隊は、関東地方・甲信越地方・静岡県の防衛警備や災害派遣を担当しています。
東部方面隊の下には、第1師団、第12旅団が存在しています。
中部方面隊
中部方面隊は、東海・北陸・近畿・中四国地区2府19県の防衛警備や災害派遣を担当しています。
中部方面隊の下には、第3師団、第10師団、第13旅団、第14旅団が存在しています。
西部方面隊
西部方面隊は、九州および沖縄の防衛警備や災害派遣を担当しています。
西部方面隊の下には、第4師団、第8師団、第15旅団が存在しています。
陸上総隊
陸上総隊は、防衛大臣直轄部隊で必要に応じ各方面隊の指揮も行います。
第1空挺団
第1空挺団はその名の通り、空挺作戦を担う部隊です。空挺訓練等、他に一般部隊よりも厳しい訓練を受ける精鋭集団です。
水陸機動団
水陸機動団は、2018年に編成された部隊です。水陸両用作戦を担当し、離島の防衛・奪還などを意識した部隊となっています。
第1ヘリコプター団
第1ヘリコプター団は、第一空挺団や水陸機動団と連携して空中機動を行う部隊となっています。
システム通信団
システム通信団は、陸上自衛隊最大の規模の通信科部隊で、陸上自衛隊の指揮通信の中心としての役割をもっています。
中央情報隊
中央情報隊は、あらゆる情報を一元的かつ専門的に処理して部隊の情報業務を支援することを役割としています。情報を管理する部隊で、情報収集は現地情報隊を新設して現地入りさせます。
中央即応連隊
中央即応連隊は、小火器の射撃訓練を重視した部隊となっています。また、海外派遣の先遣隊となることが多く、レンジャーや空挺などの特殊技能を有している隊員が多いです。
特殊作戦群
特殊作戦群は、陸上自衛隊で唯一特殊部隊として定義された部隊となっています。
謎に包まれた部隊で、使用されている装備や選考方法等は不明となっています。
中央特殊武器防護隊
中央特殊武器防護隊は、対NBC兵器専門の部隊です。主にNBC兵器によって汚染された地域の偵察や除染作業を担当します。
対特殊武器衛生隊
対特殊武器衛生隊は、NBC兵器攻撃による傷病者の診断・治療を行う部隊です。
国際活動教育隊
国際活動教育隊は、国際平和協力活動に関する教育・訓練・研究を行う部隊です。
陸上自衛隊の主要な施設
陸上自衛隊教育訓練研究本部
幹部の教育訓練や陸上自衛隊における大部隊の運用に関する研究を行う機関です。
陸上自衛隊幹部候補生学校
陸上自衛隊の初級幹部を養成するための教育訓練を行う機関です。
伝統行事として、高良山登山走があり、卒業要件として規定時間以内にこの区間(5.6㎞)を走破することが定められています。
陸上自衛隊富士学校
普通科、野戦特科、機甲科の教育訓練を行います。
また、幹部レンジャー課程が設置されています。
陸上自衛隊高射学校
高射部隊の教育訓練を行います。
陸上自衛隊情報学校
語学・諜報・防諜等の教育訓練や情報科部隊運用の調査研究を行います。
陸上自衛隊航空学校
航空科隊員の教育訓練を行います。
陸上自衛隊施設学校
施設科隊員の教育訓練を行います。
陸上自衛隊通信学校
通信科隊員の教育訓練を行います。
陸上自衛隊武器学校
武器科隊員の教育訓練を行います。
陸上自衛隊需品学校
需品科隊員の教育訓練を行います。
陸上自衛隊輸送学校
輸送科隊員の教育訓練を行います。
陸上自衛隊小平学校
人事・システム・警務・会計・法務等多岐にわたる教育訓練を実施しています。
また、警務・法務においては海上自衛官・航空自衛官・事務官等も入校しています。
陸上自衛隊衛生学校
衛生科隊員の教育訓練を行います。
また、衛生科隊員だけでなく民間から採用された医師の教育も行っています。
陸上自衛隊化学学校
NBC兵器の防護要員の教育訓練を担当しています。
日本は、化学兵器禁止条約を批准しているため、化学兵器の開発・生産・貯蔵は行っていません。
ただし、研究・開発を実施しています。
陸上自衛隊高等工科学校
自衛隊の下士官を養成する機関です。
学習指導要領に基づいた教育を行い、普通科高校と同様の教育も行っているため、高卒資格を得ることができます。
また、在学中は電子機械工学・情報工学・ロボット関連の教育を受けることになります。それ以外にも陸上自衛官に必要な戦闘訓練や射撃訓練も受けることになります。
陸上自衛隊補給統制本部
陸上自衛隊が使用する需品・兵器・器材などの調達管理及び各方面隊の補給処の運営を統制しています。
陸上自衛隊員の装備
ここでは、個人が携行可能な装備に限定して解説します。
9㎜拳銃
旧式がSIG SAUER P220で現行がH&K VP9です。
短機関銃
9㎜機関拳銃
小銃
旧式が64式7.62㎜小銃で主力が89式5.56㎜小銃です。現在、20式5.56㎜小銃に更新が予定されています。
機関銃
旧式が62式7.62㎜機関銃で現行が5.56㎜機関銃MINIMIです。
狙撃銃
64式7.62㎜狙撃銃
てき弾発射機
96式40㎜自動てき弾銃
陸上自衛隊員の能力
これまで説明した通り、自衛隊員は職種によって求められる能力が大きく異なります。
各職種ごとに関連しそうな技能を以下に記載します。
- 普通科:近接戦闘(格闘)、射撃(R/SG)
- 機甲科:運転(自動車)、砲
- 野戦特科:砲
- 高射特科:砲
- 情報科:ほかの言語(任意)、運転(二輪車)
- 航空科:操縦(ヘリコプター)
- 施設科:重機械操作
- 通信科:電子工学、コンピューター
- 武器科:機械修理、爆破
- 需品科:芸術/製作(料理)、芸術/製作(家事)
- 輸送科:運転(自動車)
- 化学科:科学(化学)
- 警務科:法律
- 会計科:経理
- 衛生科:医学、応急手当、科学(生物学)
- 音楽科:芸術/製作(音楽)
陸上自衛隊員の職業技能は、新クトゥルフ神話TRPGクトゥルフ2020を参照してください。
探索や戦闘での扱い方
陸上自衛官は、主に陸上での戦闘を行う職業です。
職種によっては斥候として秘密裏に情報を得たり、通信によってより多くの仲間に情報を伝達したり、様々な設備で辺境でも自由に行動できるようにしたりということが可能です。
戦闘においては、ほぼ全ての隊員が戦闘訓練を受けており、前に立って戦いを有利に進めることが可能です。装備次第では、凶悪な存在であろうと難なく粉砕することも可能です。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は、『新クトゥルフ神話TRPGクトゥルフ2020』に載っている職業サンプル”陸上自衛隊員”について解説させていただきました。
この記事が、皆さんのTRPGライフをより楽しいものにする手助けができればとても嬉しいです。
最後に私の活動についてお話しさせていただきます。
私は以下のチャンネルでTRPG配信や歌ってみた動画の投稿などを行っています。
チャンネル登録をしていただけるととても励みになります。
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本記事は、「編:坂本 雅之/アーカムメンバーズ」「著:寺田 幸弘、皐月野 鶯、瀬戸 エイジ、ほか」、または「株式会社KADOKAWA」「株式会社アークライト」に権利が帰属するクトゥルフ2020』の二次創作物です。
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